アメリカンコーヒーと呼ばれるものには以下のふたつがあります。
【1】浅く焙煎したコーヒー豆で淹れたコーヒー
【2】濃度の薄いコーヒー
で、定義としては【1】が正しく【2】は間違いとWikipediaなどいくつかのサイトで書かれています。
理由はアメリカで飲まれているコーヒーが【1】だったかららしいです。
ちなみに【2】が日本でのアメリカンコーヒーの由来とのこと。つまり【2】は日本生まれのメニューというわけです。
で、アメリカンコーヒーという呼称は日本独自のもので、アメリカには存在しないとのこと。
土地の名前がついているのに、その土地にない日本生まれのものといえば、ナポリタンがあります。
ナポリにナポリタンはなく、ナポリで愛されてるパスタはポモドーロ(ケチャップは使わないトマトソース。ちなみにイタリア人はスパゲッティにケチャップかけると怒るらしい)。なお、スパゲッティ・アッラ・ナポリターナはナポリタンとは違いナポリにあるけど、とくに名物料理ではないとのこと。
で、先程のアメリカンコーヒーの定義の論理をナポリタンに変換してみると
【1】ケチャップを使わないトマトソースのスパゲッティ
【2】ケチャップで炒めたスパゲッティ
で、【1】がナポリタンの正しい定義で、【2】はナポリタンと呼ばれるけれども定義としては正しくない、ということになってしまいます。
でも、実際は【2】がナポリタンの正しい定義だし、【1】をナポリタンと呼ぶのは一般的には間違いになるでしょう(ポモドーロはポモドーロだしね)。
で、アメリカンとナポリタン、どっちの論理が整合的かというとナポリタンな気がします。
あくまでナポリタンは日本生まれのそういう食べ物なわけじゃないですか。
同様にアメリカンコーヒーも日本生まれのそういうコーヒーと考えるほうが自然なんじゃないかなあ。